ユーザーインタビュー

化粧師のノウハウが凝縮された台帳を FileMaker Pro で再現

肌の悩みや購入履歴などの顧客情報を管理、的確なサービスを提供

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ワンクリックで必要な情報を入手

吐夢氏は、うつくし本舗の設立前から FileMaker Pro を利用していました。そのころは、自身がメイクを担当したモデル数人の情報を FileMaker Pro で管理するという程度の利用でした。扱い慣れていたこともあり、うつくし本舗で FileMaker Pro を採用したのは自然の成り行きだったといいます。

FileMaker Pro での画面設計・開発において、吐夢氏は先代の手書き台帳を踏襲しました。先代といってもうつくし本舗とはまったく別の組織なのですが、すでに他界された吐夢氏のお父様が生前、化粧品の販売業を営んでおられたのです。その台帳の紙のイメージをシステムに移行させ、さまざまな改良を加えていったといいます。

「父の台帳は、TS台帳と呼んでいて、TSとはトレジャーシップ(宝船)の略ですが、商売のノウハウがつまったまさに宝の台帳です。台帳はカード形式で、ケースの中にお客様ごとにカードが1枚1枚入っています。そこに住所・氏名のほか、売上金額や日時などの情報が書き込まれています。カードは、今日やる仕事、明日の仕事、あさっての仕事といった順序で並んでいて、今日、商品の発送などをおこなわなければならないお客様のカードが最前面にきます。作業をやり終えたカードは後ろに回し、今日の仕事がすべて終わると、明日の分のカードが最前面にくるという仕組みです」。

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たとえば、上の画面では、「本日の営業」をクリックすると、今日、商品やお礼状の発送など何かしらの作業が必要な顧客だけを抽出できます。これを参照しながら、パートタイマーのスタッフがその日にすべき作業をもれなく進めることができます。

「システムは、導入後約1ヶ月でほぼ完成しました。その後、利用しながら徐々に改良を加えていきました。現在のシステムは過去5年間の集大成です。先代の分も含めればもっと長い期間のノウハウの集積になります。今でも月に1、2個所ぐらいは、ちょっとひらめいたことの細かい修正を加えています」。

吐夢氏が開発を進めるにあたり特に配慮した点としては、「なるべくワンクリック、または少ないアクションでいろいろなことができるように工夫しました。たとえば、あるお客様の総購入額や購入頻度は、『Ctrl+1』で閲覧できるようにしました。電話で問い合わせがあった場合、その人が過去の購入頻度の高い得意客なら、『では今回、商品サンプルもつけますよ』といった具合に、臨機応変に対応できます。売上げの推移や、納品書の作成もクリック1つでできます。2人のパートスタッフも短期間で操作に慣れました」。

顧客との距離を縮める工夫

「電話で受けた問い合わせ内容は、その都度入力します。そうすれば、次に別の担当者が電話を受けたときでも、きちんと対応できます。それだけでなく、お客様から寄せられた肌の悩みや疑問を見ていると、ひらめいたりします。次回、ホームページに掲載するサンプルメイクはこんな感じにしよう、といった具合にです」。顧客の声をきちんと記録しておくことで、迅速に個別対応ができるのはもちろん、ニーズを拾い上げて次の仕事へのステップにもなっていると吐夢氏は語ります。

さらに、ターゲットを絞り込んだ販促も FileMaker Pro のデータをもとにおこないます。うつくし本舗では顧客を「超得意客」「得意客」「再購入客」「購入客」に分類しています。この分類は、購入頻度や金額などのデータを元に1件1件、手作業でおこないます。分類することで、購入客に再購入を促すキャンペーンを打ったり、超得意客には少人数制で化粧の講習会を開催したりと、ターゲット別にサービスを提供できます。「超得意客にダイレクトメールを出す場合は、必ず手書きで一言、書き添えます。そのときも FileMaker Pro に入力されているデータを参考にしながら、『肌あれはその後いかがですか?』といった具合に、それぞれお客さまごとにメッセージを変えています。こうしたことをきめ細かく続けることで、お客様との距離感を縮めることができると思います」。

FileMaker Pro は手足のように扱えるソフト

うつくし本舗では3台のWindows XPマシンに FileMaker Pro を導入し、それぞれデータの更新や閲覧に利用しています。1台はノートPCで吐夢氏が常に持ち歩き、あとの2台は社内でスタッフが利用しています。このような使い方だと、データの更新がばらばらにおこなわれることになるため、1日の終わりに3台のマシンのデータを同期させています。

「以前、経営コンサルタントから他社の顧客管理ソフトを薦められたことがありました。ですが、FileMaker Pro はまるで自分の手足のように扱えるソフトです。別のソフトに変えるつもりはありません。新しいソフトに切り替える煩雑さに比べれば、FileMaker Pro で差分・同期をとることを手間だとは思っていません」。

ひらめく、システムを改良する、仕事に生かす、そしてまたひらめく...過去5年間、繰り返しこの作業をおこなってこれたのも、手足のように扱える FileMaker Pro だからこそと吐夢氏は言います。

化粧師として、道ひとすじに

今後の目標を吐夢氏に尋ねました。「化粧品の購入顧客数1万人突破を目指します。それから山鹿灯籠(やまがとうろう)まつりの和装メイクを100人にほどこしたいです」。

山鹿灯籠まつりは熊本・山鹿市で古くからおこなわれている夏祭り。その呼び物となっている「千人灯籠踊り」は、女性が頭に金灯籠をつけて踊るという幻想的な世界。吐夢氏はライフワークとして、この女性たちのメイクをやっていきたいといいます。今はまだ6人め。その写真はホームページで紹介されています。

阿蘇の山々にインスピレーションを得、熊本ならではの創作活動に打ち込みたいと語る吐夢氏。熱い挑戦はまだまだ続きます。活動のステージにあわせて、FileMaker Pro の活用の世界もますます広がっていくことでしょう。

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プロフィール

うつくし本舗

2002年設立。若返り化粧法の指導と化粧品のネット販売をおこなっています。化粧法の指導は、ホームページやメールマガジン、少人数の教室形式で展開中。メールマガジン「化粧道をゆく」は、「まぐまぐメルマガ大賞2005」のファッション・美容部門で第3位獲得。

http://www.u-honpo.com/

システム構成

    • Windows XP
    • FileMaker Pro
      3ライセンス

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