開発者インタビュー

個人で始めるデータ活用のススメ。FileMaker は、これからの私たちをエンパワーしてくれる最高の相棒になる。

株式会社マジェスティック システムエンジニア 高橋英麿さん

中学生の頃からデータの蓄積を始めたという高橋さん。必要な時に必要なデータがパッと取り出せる FileMaker は強い味方だ。

中学生の頃からデータの蓄積を始めたという高橋さん。必要な時に必要なデータがパッと取り出せる FileMaker は強い味方だ。

ビジネスにおいて、データが重要な資産であり、データ活用がビジネスの成功に大きく影響することは言うまでもない。しかし、「個人で」データを活用している人はどのくらいいるだろうか?株式会社 majestic の高橋英麿氏は中学生の頃から個人のデータを蓄積し、独自のデータベースを構築しているという。そんな高橋氏にこれからのデータ活用についてお話をうかがった。 

誰もが、IT を味方につけられる時代。

昔と比べると、コンピューティングを活用するメリットが単純に大きくなっています。10年前、パソコンはメモリも少なく、こんな手頃な価格で買えませんでした。それが今では、(大量のデータが)ノート PC 1つに収まってしまう。データの検索であれば、スマートフォンでもできてしまう。昔よりも、ずっと簡単に IT で自分をエンパワーできるようになっています。IT を味方につけること自体が人生においてどれだけ利益になるかは言うまでもありません。

そんな中でも特に、FileMaker は、異業種の方にも楽しく使ってもらえるのではないかと思います。私自身も、元々はグラフィックデザインや CG デザイン業務のサポートツールとして FileMaker を活用していました。とにかく、つくりたいと思ったものを、すぐ目に見える形で動かせる。CSV などのデータを流し込み、検索をかければすぐに結果がでてくる。こんなに視覚的にやる気を鼓舞してくれるツールは他にないのではないでしょうか。目に見えることで、実験が容易にできることも強みの 1 つです。一般的に開発の現場というのは、基本固さ優先です。安定性やバグに関してはどうしても敏感にならざるを得ない部分がいっぱいあり、動いているシステムを触ること自体がご法度。一方、FileMaker は簡単に柔軟に更新していける。開発業界からすれば、まさに「異端児」的な存在です。

蓄積していくことが、これからの大きな武器になる。

必ず何か 1 つ蓄積していってほしいということを、若い方にはお伝えしたいですね。技術でも何でも構いません。蓄積してきたことに対しては、一定以上のスキルや知識·経験がついてきます。そうすれば、世界 1 位や日本 1 位は難しくても、そのことに関して周りの人から頼りにされる存在になれる。そういうことをめざしていくためには、データベースが必須です。必要なときにパッと取り出せなければ、蓄積した「何か」は全てゴミ同然になってしまいます。

そんなとき、FileMakerほど最適なソリューションはありません。 私自身、FileMaker で自分用のデータベースを作成しています。昔からガジェットヲタクで、中学生のころから、ザウルス(※)という機器を使ってデータを貯めていました。社会人になって、FileMaker を使いはじめ、ザウルスのころのデータも全て引き継いだ状態で、あらゆる情報を FileMaker に蓄積しています。 たとえば、気になる言語があったら、その言語の簡単なレポートを作成し、調べられるようにしたり、To Do とスケジュールとアドレスが別で管理されていることが不便だったので、一元管理できるようにしてみたり。まさに、私の脳みそそのものと言えるくらいに、くだらないこと含め、全部入っています。こんなに頼りになるデータベースは世の中に 2 つとありません。何でも調べられるうえに、iPhone でも iPad でもどこからでも見られるようになっている。仕事でも私生活でも非常に重宝しています。

※ザウルス:1993 年よりシャープ株式会社が製造·販売を行なっていた携帯情報端末。ビジネス文書のテンプレートを20 種類収録し、見積書や出張報告書などが手軽に作成でき、「データベース」や「乗換案内」などの機能を搭載していた。  

自分を助けられるようになることが、ゆくゆくは人や社会を助けることへ繋がっていく。

 プログラムを学ぼうとして挫折した経験はありませんか。それはつくりたいものがない状態ではじめてしまうから。「なんか便利そうだし、将来性ありそうだからやってみる」みたいな気持ちだと、どうしても人は挫けてしまいます。

コンピュータは、些細なことでも、愚直にコードを書いてあげる必要があります。人間なら察してくれることも、コンピュータは書かなければ、動いてくれない。こんなに面倒くさいことをしないといけないのかと、諦めたくなってしまう。そんなときに助けてくれるのは、出来上がりへのワクワク感に他なりません。

「面倒だけど、これをつくりきったら便利だな。面白い物ができそうだし、がんばる価値あるよな。」と、思えるかどうか。

アドレス帳でも、To Do管理でも、彼女に言われた忘れちゃいけない約束を記録するために使うアプリでも構いません。つまり、「好き」かどうか以上に、「便利である」という意識はとても重要です。入り口として、まずは自分を助けるためのアプリをつくってみる。そういったもので自分を助けられるようになっていくことが、ゆくゆく人や社会を助けられることに必ず繋がっていくわけです。

*写真のみを記事告知目的以外で転用することはご遠慮ください。