宮崎シーガイアトライアスロン大会実行委員会

“わかりやすいユーザインタフェースのカスタム App が、使い慣れた iPhone で動作します。今日初めて手に取った学生ボランティア15名で1,000人の選手の大会受付をスムーズに行いました。受付業務のペーパーレス化と簡略化という課題がスマートに解決できました。”

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先進的で楽しく、安心で安全なトライアスロン大会の運営のために、FileMaker プラットフォームが重要な役割を果たす

約1,000人の参加者のスピーディーで確実な受付、参加者とボランティアの負担軽減、安全な大会運営のために、FileMaker のカスタム App が役立てられている

宮崎シーガイアトライアスロン大会実行委員会

事務局住所

  • 宮崎市和知川原2-79 ホワイトハウス101

業種

  • トライアスロン大会の運営

概要

  • 宮崎シーガイアトライアスロン大会では、約1,000人の参加者の受付業務を行うために FileMaker Cloud を導入。競技前日と当日に計3回の受付が必須だが、iPhone のカメラでQRコードやバーコードをスキャンして数タップするだけで瞬時に受付完了となる。学生ボランティアが日頃から使い慣れている iPhone で、わかりやすいユーザインターフェースのカスタム App を操作するため、数分程度の説明ですぐに業務を開始できる。競技当日はレース中にリタイアした参加者の情報も本部や関係各所で瞬時に共有され、レースの安全にも寄与している。イベント期間中だけの使用となるため、FileMaker Cloud は必要な日数のみ時間単位で契約して利用した。

導入効果

  • 使い方が簡単なため学生ボランティアの作業負担は少なく、また瞬時に受付が完了するため参加者の待ち時間も短い。参加者が最も多いカテゴリーの受付は従来10人で行なっていたが、導入後は2人で対応可能に。
  • iPhone とセルラーモデルの iPad をクライアント端末として、FileMaker Cloud でホストされたカスタム App にインターネット接続でアクセスするため、Wifiが不要。使う場所が数か所に分かれていても、また屋外であっても、カスタム App を容易に展開、利用することが可能に。
  • FileMaker Cloud はイベント開催時の短期間だけ利用するという使い方ができ、サーバー環境の構築・運用やソフトウェアライセンス購入に関わる導入費用が低減。

システム構成

  • FileMaker Cloud
  • FileMaker Go
  • iPhone 15台
  • iPad(セルラーモデル) 4台

先進的な大会にするためのペーパーレス化、そして FileMaker と iOS デバイスの導入

第20回宮崎シーガイアトライアスロン大会の競技前日。総合受付、選手説明会、Welcomeパーティーの会場であるシーガイア・コンベンションセンターには参加者とその家族、関係者が集まり、にぎやかで華やかな雰囲気となっていた。参加エントリーは小学生から一般まで合計で約1,000人。高校生、大学生、一般のボランティア約630人が大会運営を支える。

宮崎県トライアスロン連合会長
宮崎シーガイアトライアスロン大会実行委員長
押川紘一郎氏

大会実行委員長の押川紘一郎氏は、大会の基本方針を次のように語る。「何か新しいこと、ほかではやっていないことをどんどん取り入れようと、ICT化を推進しています。また、安心で安全な大会にするため、メディカル面のサポートに力を入れています」

ICTによるペーパーレス化、効率化を図るために、ポスター、チラシ、参加申込用紙などの紙類は一切作成していない。WebサイトやSNSで告知し、エントリーもWebサイトからのみ受け付けている。そして競技前日と当日の受付業務もICT化するために導入したのが、FileMaker プラットフォームだ。押川氏と、大会実行委員会事務局の徳留功一氏は FileMaker を使った経験があり、受付業務に有効と考えて、FileMaker Business Alliance(FBA)パートナーである株式会社スプラッシュに相談した。同社の代表取締役、蜷川晋氏は「QRコードを利用し、ボランティアの方々がすぐに使えて受付を簡単にするシステムを作りたいとのご相談をいただいて、カスタム App を開発しました」と振り返る。




競技前日、iPhone のカメラでコードをスキャンしてスピーディーに受付

ペーパーレス化を推進しているとはいうものの、安全に万全を期すために参加者ガイドの冊子は全参加者に郵送している。送付する封筒と同封される参加通知証には各自のレースナンバーのQRコードが印刷されており、受付時に参加通知証、またはQRコードをスマートフォンで撮影した写真を提示するようにと記載されている。

総合受付では、選手が提示する封筒、参加通知書、またはスマートフォンで撮影した写真から、QRコードを iPhone のカメラで読み取るだけ。わずか数タップで完了する。

参加者は前日と当日に、合計3回の受付を済ませる必要がある。競技前日、到着した参加者は、まず総合受付に行く。高校生と大学生のボランティアが iPhone を持ち、カスタム App から iPhone のカメラでQRコードをスキャン。この数秒で1回目の受付が完了する。ここで参加者は、競技時に着用するゼッケンなどを受け取る。ゼッケンにはレースナンバーのバーコードが印刷されていて、これ以降はQRコードとゼッケンのバーコードのどちらでも、カスタム App でスキャンして受付できる。

次は選手説明会。ここでもボランティアがQRコードまたはバーコードをスキャンして受付をする。総合受付を済ませていないとカスタム App にアラートが表示されるので、総合受付へ行くようにと案内することができる。安全で確実な大会運営のために、総合受付と説明会への参加は参加者の義務となっている。

この日は任意参加のWelcomeパーティーも開催され、これも同じカスタム App で受付をしている。




少人数のボランティアで、参加者を待たせない快適で確実な受付を実現

高校生や大学生のボランティアは日頃からスマートフォンに慣れていることもあり、受付開始前にカスタム App の操作説明を数分間受けるだけで業務を始めることができる。参加者が長く待たされていらだった雰囲気になることもないので、笑顔で挨拶をしながら和やかに、かつ手際よく受付をしていく。総合受付を終えた何組かの参加者に尋ねたところ、「受付が簡単にすぐできて良かった」「並ばなくていいので助かる」「ほかの大会ではこういう受付を経験したことはない」といった声が聞かれた。

宮崎シーガイアトライアスロン大会実行委員会事務局
徳留功一氏

FileMaker のカスタム App を導入する前は、申込者リストをあらかじめ印刷し、来場した人の名前をリストから探してチェックしていた。時間がかかって参加者の行列が長くなるし、ある人が総合受付を済ませたか、説明会に参加したかを確認するのにも手間がかかった。徳留氏は「受付に FileMaker と iOS デバイスを使うようになって今回で5回目です。導入当初は前日と当日の3回の受付を連動させる部分に課題があったのですが、毎年ノウハウを蓄積してアップデートし、より有効に活用できるようになりました」と語る。

少人数のボランティアで対応できるようになったことも大きなメリットだ。「たとえば、最も参加人数の多いスタンダードクラス男子のカテゴリーでは、印刷されたリストを使う場合、総合受付に10人以上のボランティアが必要でした。それが FileMaker を導入したことにより、2人のボランティアでも余裕を持って受付できるようになりました」(徳留氏)

FileMaker プラットフォームと iOS デバイスの利点を存分に生かしたカスタム App

このカスタム App は FileMaker Cloud を利用して構築され、ボランティア用の iPhone を15台、事務局用の iPad(セルラーモデル)を4台使用している。

FileMaker Cloud はAmazon Web Services(AWS)のクラウド上で稼働しているため、サーバー導入の初期費用やセットアップ作業、管理業務を大幅に削減できる、セキュリティと信頼性が担保されているなどの利点がある。これらに加えて、このようなイベントで利用する場合、必要な期間だけ、必要なアカウント数だけを契約することで、コストと維持管理の手間を最小限におさえられる。

事務局スタッフが持つ iPad では受付の進捗具合を視覚的に把握できる。この画面では左から総合受付、選手説明会、当日受付の人数と割合がリアルタイムでグラフ化されている。

iOS デバイスはスプラッシュ社がMDMで管理している。このため、スプラッシュが作成したマニュアルに従って、事務局スタッフが総合受付の前日に iOS デバイスを短時間でキッティングすることができた。東京にいるスプラッシュの担当社員が、キッティングの進行状況の監視、サポート、アップデートなどをリモートで行うこともできる。

競技前日の総合受付と説明会はコンベンションセンターの2階、Welcomeパーティーは4階、そして当日は屋外と、カスタム App を利用する場所は3か所に分かれているが、携帯電話回線を利用できる iPhone とセルラーモデルの iPad なら通信手段を別に用意する必要がない。

前日の説明会終了後には、徳留氏と蜷川氏がその日の状況を踏まえて相談しながらカスタム App の機能を追加・改善していた。このようにその場ですぐに改良できるのも、FileMaker プラットフォームの利点だ。

データベースには参加者の住所などの個人情報も多く含まれていて、事前に郵送する封筒の宛名印刷などにもこのカスタム App を利用している。このため、ボランティアが使う iPhone にはレースナンバーや氏名など最小限の情報しか表示されないように設計されている。一方、事務局用の iPad からは個人情報にアクセスでき、さらに何%の人が受付を済ませたかを表す円グラフもリアルタイムで参照できる。

使いやすいカスタム App でボランティアが臨機応変に対応

当日受付は自転車を置く所定エリア入り口で行う。選手用バッグやゼッケンに貼付されたバーコードをスキャンするか、レースナンバーの数字や名前の一部から検索して受付することもできる。

競技当日の朝は、ときおり小雨が降っていた。

レース前に参加者は、自転車を所定のエリアに持ち込む。そのエリアの入口にボランティアが2人立ち、前日と同様に iPhone で受付をする。高い防沫、耐水、防塵性能を有する iPhone なので、多少の雨も気にせずに使える。前日の総合受付と説明会の受付記録がない参加者が来るとアラートが表示されるので、ボランティアから公式審判員や事務局に引き継ぐ。

これからレースに出る参加者のほとんどは、参加通知証やスマートフォンを持ってきていない。また、身につけたゼッケンの角度などによってはスキャンしづらいこともある。実はこのカスタム App は、QRコードやバーコードをスキャンする以外に、レースナンバーや名前を手入力して検索することもできる。前日の総合受付でも受付業務を担当していたボランティアは、この日はレースナンバーの入力を積極的に活用するなど臨機応変に対応していた。

ボランティアは「使い慣れた iPhone なのでスムーズに、簡単に使えました。これなら気軽にボランティアに参加できます。今日のような屋外の受付でも紙を広げるスペースが不要で、良いと思いました」と言う。当日受付でレースナンバーの入力を多用したことについては「事務局から指示や指導があったわけではありませんが、直感的な使い勝手だったので自分の使いやすい方法を工夫できました」とのことだった。

本部ではレース中にリタイアした選手の情報を無線で受け取るとすぐに iPad に入力。瞬時に関係各所へ情報が共有される仕組み。

リタイアした参加者の情報もリアルタイムで共有

高揚感と緊張感の中、いよいよレースが始まる。押川氏が「メディカル面のサポートに力を入れている」と語る通り、専門分野のドクター、スポーツナース、ドクターヘリ、ドクターカー、救急車が待機し、さらに監視用のドローンも飛ばすなど、充実したメディカルチームが体制を整えている。

レース中にリタイアする参加者が出てしまった場合、現場の担当者から本部に無線で連絡が入る。本部でその情報を iPad のカスタム App に入力すると、メディカルチームとタイム・順位の計測チームの iPad にも瞬時に共有される。これについて参加者に聞いてみたところ、「そのような仕組みがあるなら安心ですね」と好評だった。

株式会社スプラッシュ
代表取締役
蜷川晋氏

さらなる情報の集積、実績の分析など、FileMaker をもっと活用したい、アイデアが広がる

「ICTを活用した大会運営の効率化は、これからはどの大会でも普通の形になっていくでしょう」と押川氏は言う。FileMaker プラットフォームの活用については「今後はさらに情報を集積して、イレギュラーな事態への対応に生かしたい」と期待を寄せる。

徳留氏も「次は分析のステップに進みたいと思います。具体的には、たとえば時間帯別の受付人数を分析すれば、事務局やボランティアの対応に役立ちます」との構想を持っている。

このような声を受け、蜷川氏は「野外で開催される大会運営におけるモバイルデバイスへの期待を強く感じています。これからも使う人がわくわくするようなカスタム App を作っていきます」と語っていた。

参加者、事務局、ボランティア、メディカルや計測のチームと、携わる人の誰もが笑顔で安心して臨める安全なトライアスロン大会の運営に、FileMaker プラットフォームはこれからもさらに活用されていくことだろう。

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